2008年11月30日

アンビシャスカード雑感

アンビシャスカード雑感

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前回「アンビシャスカード」を紹介しました。

この「アンビシャスカード」はほとんどのマジシャンが演じていますし、独自のルーティンを持っている人も多いと思います。

私も独自のルーティンを持っています。

しかし、私のルーティンには基本的に「パス」が入っていません。
なぜなら角度に弱いからです。

昔は当たり前でしたが、現在はふじいあきら師の影響もあり、よく使う人を見ます。

しかし、ふじい師のように完璧にできるならまだしも、そうでない人が無理に「パス」を手順に入れるのはどうかと思います。

(余談ですが、松田道弘先生のパスは「目の前で凝視しても」いつ行ったか全く見えないそうです。
私自身は松田先生のパスは見たことが無いのですが、「ダブルカード・プレースメント」や「カル」等、その他の技法は見たことがあります。
どれも「いつ」「どこで」行ったか全く分かりませんでした。
このことからパスについても普通とは違う次元であることは容易に想像できます。)

「スターズ・オブ・マジック」を見ていると「ダブルカット」でトップに持ってきて上がったように見せると書いてあります。

ですので「パス」に自信がない方は、最悪「ダブルカット」でもいいんじゃないかな・・・と思ったりもします。
(いや、やっぱりこれはあんまりかな?)

また、私は「ティルト(ディプス・イリュージョン)」も使いません。

これも、基本的には角度に弱いのと(やり方で随分強くなりはしますが)「後ろからカードを入れる」と言う行為があまり好きでないためです。

私は出来ればカードは前から入れたいのです。
これは「なんとなく公明正大だから」と言う自己満足に過ぎません。

また、「スターズ・オブ・マジック」の「アンビシャスカード」の項目には「ダブルリフト」が重要視され、解説されています。

しかし、現在では逆に「ダブルリフトは不自然な技法」として、「ダブルリフト」を一切使用しないルーティンも存在します。

私もたまに「ダブルリフトを一切使用しないルーティン」を演じますが、一般のお客様には予想通り使おうが使うまいが反応は変わりません。

むしろマジシャンにストレスがかかる分、よくないような気がします。

これもマジシャンの考えすぎかもしれませんが、考え方としては分かります。

ですので否定はしません。

これはこれでいいと思います。

「マニア用」として使用するのもありでしょう。

話を戻します。

これらの事からお分かりと思いますが、私は基本的に「無理はしない」ルーティンを組んでいます。

「パス」や「ティルト」は何らかのトラブルでルーティンの変更がない限りは使いません。

また、クライマックスはどうでしょう?

私はバーマジックでは基本的に
「WOW!(益田克也/「WOW!すり替え用」と「ミニ・ヒンバーワレット」を使用)」
「ル・ポール・ワレット(ポール・ル・ポール/実際は「サコーワレット(ミスターサコー)」を使用しています。)」
「ベンデックス・ボムシェル(デイブ・ベンデックス/カーレルフォックスの手順使用)」
「ミステリー・ボックス(ジョン・ケネディー)」
等が主です。

またテーブルホッピングでは
「WOW!(益田克也/「WOW!すり替え用」と「ミニ・ヒンバーワレット」を使用)」
「ファスナーポケット・パスケース(紀良京佑)」
「ベンデックス・ボムシェル(デイブ・ベンデックス/カーレルフォックスの手順使用)」
「カードをポップアップさせる。(考案者不明)」
のどれかです。

まあ、たまには違う方法も使いたくなり、演じる事もありますが、ほとんど同じです。

ところで「カードをポップアップさせる。」方法を「考案者不明」と記載しました。

この「カードをポップアップさせる。」とは「カードを曲げてデックの中に入れると、そのカードが曲がった状態のまま上がって、デックの上でポップアップする。」という、TVでもおなじみの現象です。

この現象は1940年にフレデリック・ブラウエというマジシャンの「"ザ・ポップアップカード"イン・エキスパートカードテクニック」という本に記載されているそうですが、私はこの本を読んでいませんし、年代から見て、もともとこのテクニック自体、アンビシャスカードに使用されるためのものだったのかも確認できていません。

さらに、この現象が「アンビシャスカード・オムニバス(ダロー・マルチネス/1987)」という本に解説されていると聞きましたが、今までのパターンからいって、この現象はダローのオリジナルではないと思います。

また本への記載がこれが初めてかどうかも分かりません。

しかし、ダロー・マルチネスが「アンビシャスカード」の再ブームを起こしたことは確かなので、もしかしたら・・・とも思います。

もし詳しいことをご存じの方がおられましたら、是非お教え下さい。

またクライマックスの定番、「オムニデックは?」と言われるかもしれませんが、実は私はあまり使いません。

「オムニデック」と言うのも有名なマジックです。

原案はジェリー・アンドラスで、それにポール・ハリスの「ソリッド・ディセプション」の手順を入れたものを、ダニー・コーラムが販売したそうです。

話は戻りますが、私が「オムニデック」をあまり好まないのは、なぜか分かりますよね?
そう、基本的に「ティルト(ディプス・イリュージョン)」が必要になるからです。

たまには使いますが、他のバーマジシャンに比べたら断然少ないです。

このマジックは単調になりがちなので、クライマックスは必ず必要と考えます。

皆さんはどんなクライマックスを用意しますか?

とてもいいマジックなので大切に演じて下さい。
posted by 葵栄治 at 00:00| 兵庫 ☁| マジック雑感 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする